経営力を高める為の営業再設計コラム ~ 明日の営業力を高める気づきをめざして ~

2015.06.15  第20回 企業における研修の意義

━【 今回のテーマ 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  企業における研修の意義

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先日、横浜である研修講師を務めました。

研修のテーマは「コンサルティングセンスアップ」です。

私のスタイル(主義・主張)として、研修の最後に

受講生全員が輪になって2日間の研修内容について振り返りを
するようにしています。

皆さん「研修が終わった~」という顔で安堵され、
「早く帰りたい」の空気を感じるのですが、
研修終了まで30分を残し、講師大森はそうはさせじと

題して「帰り間際のにこにこタイム(^_^)」

 

その中で、ある受講生からこんな感想を頂きました。

「今回は今までの研修と異なり、飽きない研修でした。
理由は講師が常に我々に質問をしますので、寝たり・内職を
することもできず…」

大森言
「でしょ~ それが作戦なのです。(笑)
 皆さんは、既にビジネスマンとして成就していますので、
 今さら新しい知識を学んでいただく発想はありません。

 それよりも、これからどんなことを学ばなければ
 いけないのか?
 それを相互意見交換の中から気づき、新たな学びを
 めざめてもらう研修なのです。」

受講生言
 「でも、見方によっては何も得るものがなかった、となる
  可能性もあります。
  コンサルティングという発想が我々の仕事に関係ないと判断したら」

大森言
 「確かに! でも落ち着いて考えてみてください。
  参加された皆さん共通の思いとして

 

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□◆ 自分の伸びしろがどこにあるかを気づかせる 
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大森言
 「参加された皆さん共通の思いとして
  ・ビジネスマンとしてのこれからのキャリアをいつも考えている
  ・一方、その考えている方向性に迷いがないか?
           常に悩んでいるのではありませんか?

コンサルティング力を磨くということは、今迄の仕事スタイルに
こんな発想をいれるとさらにキャリアがアップするかもしれませんよ。」

という、ひとつの道しるべ提言なのです。

自分の伸びしろというのは、どこにあるのか自分では
なかなかわからないものです。

残念ながら、社内ですと会社の文化や柵(しがらみ)がありますので、
本人にはなかなか、正しく伝わりにくいものです。。

そこで、このような研修を通じて、これからの自分の
歩む道をじっくりと見つめてもらう為に、同じ問題意識の人達との
相互意見交換を通じて、気づきをもらうのです。

ゴールは「新たな気づきを通じた伸びしろ」の発見です。

受講生言
  「でも、気づきでその思いを理解しても、実際には眼の前の仕事に追われて
   それどころではない場合が殆どです。」

大森言
  「その通りです。だからこそ、それを現場で応用する方法として
   ロールプレイングで試し、体感していただくのです。」

ロールプレイングでは、気づきを補完する役割があるのです。

 

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□◆ ロールプレイングで欠けているものを体感させる  
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気づいただけでは意味がありません。

ここは現場(実際の商談や打ち合わせの場)で気づいたセンスを
どのように話法として活用するのか練習してみるのです。

例えば実際に身近な話題や環境を通じて、
気づきを前提として会話の練習をします。

身近な例ですと、今日の日経新聞の話でもかまいません。
自分の業界についての話をする。
顧客をとりまく経営環境でも構いません。

株高・円安がもたらす貴社への影響
新興国が日本の経済成長に及ぼす効果
TPPを含めた日本の農業の今後

大切なことは、新聞記事や現況といった共通話題に
貴殿の意見を加えたオリジナリティを意識することです。

「私はこう思う…
「私はこう考える…
「私はこうありたい…

意見が加わること、新しい視点からの会話ができることで
今迄の営業スタイルとは違う世界を考えてほしいのです。

 

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□◆  研修とは知識ではなく目覚めを与える場
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ノーベル物理学受賞者で、相対性理論で有名な「アインシュタイン」は
以下のようなすばらしい言葉を語っています。

「教育とは、学校(研修)で習ったすべてのことを忘れてしまった後に、
自分の中にに残るものをいう。そして、その力を社会が直面する諸問題の
解決に役立たせるべく、自らの考え行動できる人間をつくること、
それが教育の目的といえよう」

私なりの表現に 言い換えますと

教育(研修の場)とは、知識を詰め込むことではなく
研修での新たな気づきから、時代や経験に合致した
学ぶ意欲を埋め込み、考える習慣を通じた人間形成を図ること

なのです。

研修を通じてたとえどんなに学ぶ場を与えても、本人に
その意識がなければ、お互いが時間の無駄になってしまいます。

本人の探究心や向上する意識を、どのように目覚めさせるのか
ここが育成のカギです

もちろん、新商品などの知識習得の為の研修も大切ですが、
やらされ感の中での参加では吸収できるはずがありません。

まずは、吸収する基本となる意識とそれを維持するエネルギーを
注入することから始まります。

貴社は研修の意義をとりちがえていませんか?

最後までお読み頂きありがとうございました。

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