経営力を高める為の営業再設計コラム ~ 明日の営業力を高める気づきをめざして ~

2015.04.01  第15回 売れる営業マンが考える「信頼」の意味

━【 今回のテーマ 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  売れる営業マンが考える「信頼」の意味

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先日、ある営業マンとの個別相談(メンタリング)の機会が
ありました。

入社2年目で、法人営業としてはこれからの感は正直ありましたが
とっても芯のある人間だとお見受けしました。

彼は高卒でこの業界にはいり、年齢は20歳です。
私の一番下の娘が26歳ですので、彼はそれよりも6歳も年下です。
仕事の話はできますが、娘とも話が合わない私は、同性と言えども
私的な話では当然波長が合いませんでした。(涙)

そんな中で、彼の口からこんな言葉がでました。

「大森さん、内の社長がよく朝礼で、顧客から信頼される営業になれ!
って言われるのですが、信頼っていったい何なんですか?

 安くていいものだったら買ってくれる訳だし、別に信頼なんて
 なくても商品がいいものだったら、売れるし!

 営業って基本、買ってもらっていくらの世界じゃないですか!
 信頼って言われても、何かピンとこないのですよ。」

社会人になって間もない彼は、いい意味で社会や会社にすれることなく
思ったことをズバッと言うあたりは、すがすがしさを感じます。
        (うらやましい)

彼のたくさんの思いを聞いた後、大森はそろそろ発言権を頂き、
「○○さん、じゃ~逆に信頼なんかなくでも商品が売れると
 思いますか。」

彼は即答
「いやそういう意味ではなく、信頼はあたりまえじゃないですか?
 でなければ、商品を買うことなどありえない」

大森も即答
「ですよね。でも○○さん。社長が商品を売ってこいということ
と顧客から信頼される営業になれということに矛盾を感じませんか?」

口調の切れ抜群で即答の彼もこの言葉で少し
「・・・・・」

「矛盾ね~ 先生は矛盾していると思っているのですか?
 先生の考える顧客の信頼って何なんですか?」

彼は、私の質問に答えにくいと思い、逆質問で返してきました。

一瞬ずるいと思いながらも、若い彼には難しい質問だったと
反省しながら、

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□◆  信頼・信用の定義と具現化
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彼の質問を真摯に受けとめながら、
大森はおもむろに電子辞書をとりだして、
信頼の意味を辞書で引いてみました。

信頼とは
信じて頼りにすること、頼りになると信じること
  またその気持ち

良く似た表現で「信用」も調べてみました
1.確かなものと信じて受け入れること

2.これまでの行為、業績などから信頼できると判断すること
また世間が与えるそのような評価。

デジタル大辞泉(小学館から引用)

彼だけに限らず、法人営業マン共通の課題として
顧客からの「信頼や信用を得る」ことがよく
話題であげられます。

過去の営業マンとの意見交換で、顧客から営業マンが信頼や信用を
得るとはどういうこと?を思い出してみました。

「頼りにされること」

「困ったことがあれば、気軽に電話がかかってくること」

「相談相手になれること」

などなど

ここをもう一歩踏み込んでみますと

「何を頼りにされているのか?」

「何に困った時に、電話がくるのか?」

「何の相談?」

と述語(動詞)に対応する目的語がないことに気がつきます。

この目的語がでてきますと、営業マンにとっての信頼の意味が
やっと具現化されてきます。

考えられる目的語は

「自社商品」や 「会社の中での困りごと」

「会社の中での困りごと」は例えば
「顕在化された困りごと」と「潜在化されたままの困りごと」
に分けられ、営業マンに意識が高ければその内容は
さらに具現化していきます。

このあたりで営業マンは「何を目的語」におくのか?

これは、会社が取り扱う商材や営業マンのキャリアによって
この「何を」はちがいます。

大切なことは、この「何を」を営業マンが考える
もしくは、経営者が考えさせる環境をつくることです

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□◆   営業マンの心の中で築いてほしい「信頼」の意味
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ここで大切なことは、上司や同僚に何を言われても、自身の担当する
市場や顧客に対して、自分の考える「信頼とは何か?」

うわべだけの言葉や周囲の意見にふりまわされることのない
自身の方針や考え方をきっちりと持つことです。

「信頼」という顧客や社内の方から受け入れていただける
「自分」の土壌をどのように耕していくのか?

これは、各人が心の中でしっかりと方針をもっていただく。

そのオーラを発する意識こそが信頼を得ている営業マンの
共通した姿勢です。

私は過去、優秀な法人営業マンを見てきまして

「経営者と経営目線で話ができること」

「実務担当者の悩みを先回りして、こちらから声をかけること」

「面談者が求めている本質を常に追い求めること」

このような成果物をメンタリングを通じて、共有してきました。

これは、社内の上司・部下の関係では構築できません。

あくまでも、外から営業マンの深層心理に寄り添う中から
できてくるものです。

そして当然ですが、信頼の意味は営業マンによって異なっています。

 加えて、信頼の意味を明確にさせることが、コンサルティング営業マンとして
育つ大きな要因になるのです。

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□◆ 檄を飛ばす会社 信頼の意味を営業マンに考えさせない会社
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数ケ月後、彼からメールが届きました。

内容は今の会社を辞める報告でした。

どうやら、自分の考えと会社の考えが合わなかったようです。

個人的には、彼の考え方は若いながらもしっかりとしており、
本人は気がついていませんでしたが、私は顧客への信頼の意味を
考えている道半ばにいると判断していました。

しかし、会社は信頼の意味に悩むよりも、今日の売上をとって来い!
会社は顧客からの信頼を勝ち取っていれば、売上も作れるはずだ!
と檄を飛ばす毎日です。

社長が檄を飛ばすことは営業ですから当然のことです。

ただ、檄の裏側に潜む営業マンの深層心理をしっかりと理解して
それを具現化してあげないと単なる檄になってしまいます

世にいう意味のない「頑張れ」です。

これは、経営者が悪いのではありません。

このような文化が育ってきている会社に問題があります。

人を育てるといいながら、営業マンは売上を上げてもらう為の
駒のように使う会社、

残念ながら、この会社の社長さんとは面識がありませんが、
会社の風土や文化をのように感じておられるのか?を
問うてみたいです。

彼にこれからの躍進を期待して、長い返信メールを書きながら、
気がつけば、悔しさに涙で眼が潤んでいました。

クソッ(失礼)

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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